生きていくために欠かすことのできない「水」。
人間の体の40~75%が水分といわれており、健康・美容のためにも適切な水分補給は欠かせません。
水は固体ではありませんが、水に硬さがあるのはご存知ですよね。
「硬水」「軟水」とよく言われますが、これは水の硬度(硬さ)による分類です。
水の硬度は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量によって決まります。
日本では水1リットル当たり100mg未満が「軟水」、100mg以上が「硬水」。
WHO(世界保健機関)ではもう少し細かく、0~60mg/l 未満を「軟水」、60~120mg/l 未満を「中程度の軟水」、120~180mg/l 未満を「硬水」、180mg/l以上を「非常な硬水」と定めています。
軟水と硬水を比べると、味わいや料理との相性などで下記のような違いがあります。
上の表を見ると、和食やお茶に合うのが軟水と思いがちですが、軟水に合うのが和食やお茶、環境に適した食文化が形成されたと考える方が良いのでしょう。
さて、わが国は硬度が低い「軟水」が主なのですが、実は都道府県によって水道水の硬度にバラつきがあるのをご存知ですか?
上図は都道府県別の水道水の硬度を示しています(赤:硬度が高い、青:硬度が低い)が、厳密には浄水場ごとに違いがあります。
社団法人・日本水道協会(JWWA)の浄水場ごとの水質データをまとめて、都道府県別の平均硬度をランキングすると、このようになるそうです。
【都道府県別水道水平均硬度ランキング】
※高い順にランキング
1 沖縄(84.0)
2 千葉(81.8)
3 埼玉(75.0)
4 熊本(70.4)
5 茨城(66.5)
6 東京(65.3)
7 神奈川(61.8)
8 福岡(60.8)
9 愛媛(58.3)
10 群馬(57.3)
日本平均 50.9
38 福島(35.1)
39 北海道(32.8)
40 新潟(32.2)
41 富山(30.5)
42 秋田(30.3)
43 広島(28.8)
44 宮城(28.7)
45 島根(28.2)
46 山形(27.8)
47 愛知(26.5)
沖縄や千葉の平均硬度と、愛知のそれを比べると、かなりの開きがあります。
(千葉県は最高値267・最低値25のように、同一県内でも大きな差があります)
名古屋から那覇や千葉に引っ越すと、水道水で淹れたお茶やコーヒーの味が違うと感じることでしょう。
そして、違いが感じられるのは飲み物や食べ物の味だけではないようです。
例えばシャンプーの泡立ち。
名古屋では泡立ちよく気持ち良くシャンプーしていたのに、沖縄や千葉に越すと泡立ちの悪さに辟易するかもしれません。
実際に名古屋から千葉に引っ越し、シャンプーが泡立たなくなったと感じる人がいるようです。
硬水にはカルシウム、マグネシウムのミネラル分が多く含まれているのは前述した通り。
このミネラル分が石鹸成分と化合するため、泡立ちが悪くなるのです。
硬水で石鹸を使うと泡立ちが悪くなることは、海外生活者(特にヨーロッパ)の間では常識だそう。
海外で暮らしたことがなくとも、海外旅行中に日本から持参したシャンプーが全然泡立たないという経験をした人もいるのでは・・・
シャンプーの泡立ちがよくなければ、髪や頭皮の汚れをしっかり落とせません。
さらに、石鹸成分がミネラルと化合すると「石鹸カス」ができ、これが髪や肌に残ってしまい、髪のゴワツキやパサつき、肌のベトベトの原因に。
日本のシャンプーを硬水で使うと、髪や肌のトラブルにつながりかねないのです。
日本の水道水の硬度は、たとえ高い地域でも、ヨーロッパほど高くはありません。
「それでもやはり気になる」という人は、
硬水用のシャンプー
軟水シャワーヘッド等
を使うのが良いでしょう。
もっと良い方法(?)は、軟水の浄水場エリアへ引っ越すということかもしれませんが・・・
追記
ネオグリーンにはミネラルがたっぷり含まれていますから、水のミネラル量を気にせず軟水を使って美味しくお飲みください。
(勿論、硬水でもまったく問題ありません)